PROJECT

2021.08.27

自分を素直に表現できる街へ。みんなのすながわプロジェクトにかける想い

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砂川の街を、より良くしたい。その想いを掲げて立ち上がった「みんなのすながわプロジェクト」。プロジェクトが立ち上がった背景や叶えたい未来を、実行委員長である株式会社シロ 代表取締役会長 今井と、実行委員長代行である北海道砂川市議会議員 多比良の対談を通してお届けします。


多比良さんからの逆プレゼンを通じて、「砂川をより良くしたい」という想いの本気度を実感

今井 : SHIRO砂川自社工場のリニューアルを考え始めたタイミングで、ローレル時代からのメンバーで砂川在住である望月に「砂川の街に精通していて、街づくりのために尽力している人を教えて欲しい」と相談したところ、名前が挙がったのが多比良さんでした。元々多比良さんとは、シロが主催してきた「すながわジャリボリー」を通じて知り合いではあったものの、まともにお話する機会はなかったので、多比良さんに会いたい! と、すぐに砂川に向かいました。

多比良 : 317日でしたね。僕にとっては運命の日です()

今井 : こちらの構想をプレゼンしようと意気込んで行ったのですが、逆に多比良さんからプレゼンされたのがとても衝撃的でした。きちんとお話するのは初めてなのに、今の砂川が抱えている課題や目標をリスト化した資料を作成してきてくれたんです。とにかく砂川の街が良くなることにフォーカスしたその提案に感動して、この人の想いは本物だなって実感しました。

多比良 : これまで10年近く、砂川で色々な活動をする中で見えてきた課題や困りごとがあったんです。ある程度の街であればあるものが砂川にはないと感じていたし、街の人たちとの活動があと一歩磨かれれば、もっと人が集まる場所になるだろうなと考えていました。

そんなときに望月さんからお話をいただき、いち企業が工場を拡大して雇用を増やしてくれるのは嬉しいけど、今まで努力してもなかなか人口が増えず、若い人に向けてこの地に残る選択肢を与えられずにいる現状で、大丈夫かな?とも思いました。今井さんにそのリスクやクリアすべき課題を伝えたくてリストを作ったのですが、想いが溢れて「こんなことをしたい!」というプレゼンになっちゃいましたね。

今井 : 確かにそんな話は一切出なかったですね()
でも多比良さんの想いを聞いたことによって、単純に工場をリニューアルするのではなく、砂川の街自体を良くすることの必然性や重要性を改めて認識することもできました。「多比良さんが言うことは全部やろう!」と、その日のうちに他のメンバーにも声をかけてグループLINEを立ち上げ、やり取りが始まりました。
先日発表したすながわドリームリバーズの球団設立も、リストにあった項目のひとつです。

課題解決に向けて自ら動き、言葉にし、多くの人に認知してもらうことが大切

多比良 : 僕自身が街づくりに興味を持ったのは、少年野球チームのお手伝いがきっかけでした。4年間チームの運営に携わる中で、子供が減っていく現状を目の当たりにし、自分の街を客観視するようになったんです。街の課題を解決するために、チームを後輩に託し、市議会議員になったり、砂川青年会議所などの団体に所属したりと、まずは仲間づくりに取り組みました。ありがたいことに同じ志を持つ同世代に恵まれ、ご当地グルメとしてポークチャップを提案したり、昔からやっていた音楽を通じて学校を回ったりと様々な活動をしてきました。

中でも印象に残っているのは、新しい楽器を買う予算がないと悩んでいた学校に対して、空き缶を集めて得たお金で楽器を寄贈したこと。地道な活動ですがそういう動きを継続することで、次第に行政や街の人が力を貸してくれて協力者が増え、今では毎年きちんと予算のつくプロジェクトになりました。

10年の活動を経て、課題解決に向けて自ら動き、言葉にし、多くの人に認知してもらう重要性を身に沁みて感じています。最近は、2030代の若い世代が街づくりに参画してくれるようになり、行政も含めて色々と動いてはいるのですが、なかなかプロジェクトが継続できないのも課題のひとつ。そんな現状でSHIROが力を添えてくれることは、願ってもいないことでした。

SHIROの聖地であり、住んでいる人や頑張っている人の顔が見える砂川を笑顔にしたい

今井 : SHIROのリブランドを終えた2019年、ブランドを立ち上げてからの10年間を振り返ったときに、10年前と今とで、世の中の変化が全く見えない現状に愕然としました。24時間365日、世の中を幸せにすることをミッションに掲げて、社員や関係者と一緒に製品作りに取り組んできましたが、目で見て分かるような社会の変化が見当たらず、一気に気持ちが下がってしまったんです。「次に何かできることはないか」と模索する中で、だったら砂川を舞台に、目で見て分かる変化を自分の手で創り出せば良いのではないか、と言う考えに至りました。

砂川はSHIROが生まれた聖地であり、私自身も就職、結婚、妊娠、出産、育児と人生の20年間を過ごした場所。そして多比良さんがいて望月がいて、住んでいる人や頑張っている人の顔が見える場所。SHIROのため、砂川のため、私にとってこれ以上パワーになる土地はない。そう気付いたときにアドレナリンが大放出して、すぐに行動に移せたんです。工場のリニューアルにあたって会社としては、埼玉や静岡に移設する案もありましたが、私の中では砂川一択。雇用を増やしたり、観光施設となる資源を生み出すことで、砂川のみなさんが喜んでくださるのであれば、これ以上ハッピーなことはありません。

どんな意見も排除せずに、みんなで作る街づくりを目指したい

多比良 : 砂川の街づくりについては、行政もどうにかしたいとずっと思っていて、これまで何十体という会議体に参加してきました。そこでは毎回良い案が出て、「この街が良くなるんだろうな」って期待が持てるのですが、結局は予算がつかなかったり、規模が縮小されたりして、思うようにやりきれずもどかしい思いをすることが多かったんですよね。

でも、今回今井さんと取り組む「みんなのすながわプロジェクト」は、言ったこと以上のものが出来上がってくる期待感が半端ないんです。だからまずは言ってみる、発言してみることの重要性を再認識しています。

今井 : どうなるか結果は分からないけど、言ってみるって大事ですよね。このプロジェクトの発足当時、市民のみなさんで作る実行委員メンバーと話したときに、「これまで散々やってきたけど目で見える形にならなかった」という声が多くて、みんな疲れているし諦めている部分もあるんだなと感じました。だからこそ、どんな小さなことでも目で見て分かるものを作りたいし、どんな意見も排除せずに、みんなで作る街づくりを目指したいです。

多比良 : みんなが希望を持って言葉にしたことが、ひとつ、ふたつと叶っていくと、さらに推進力が高まるし、活力にもなりますしね。ちょっとしたことでも目に見える変化が表れて、ワクワクしていく体験を多くの人と共有したいです。

今井 : そのきっかけをSHIROが作っていけたらと思っていますが、最終的にこのプロジェクトは、地元に渡すことも最初から決めています。だからこそ最初から市民のみなさんと一緒に取り組むことが大切で、誰でも受け継いでいける持続可能な仕組みやコンテンツにしていかないと意味がないんです。若い世代や子供たちはこの先も砂川に残っていくわけで、子や孫の代まで持続するためにも尖ったものは作らない、と心に決めています。

多比良 : 子どもたちが興味関心を持って、このプロジェクトに携わってくれて、いろんな感情やスキルを伸ばし、自分が継ぎたいと思ってくれることが理想ですよね。お互いを褒め称え合い、みんなの「やりたい」を素直に表現できる街でありたいと思います。

今井 : ワンオーナーでブランド運営をしてきたこれまでの取り組みと違って、ソーシャルプロジェクトは多様な意見を包括することが求められるので大変なこともありますが、意外なところで意外な人がニョキっと出てくるのが面白いし、楽しい。やっぱり頑張っている人は日の目を浴びるべきだし、賞賛されるべきだと思うんですよね。
プロジェクトに携わる人はみんな、砂川を良くしようという軸を持っている人ばかり。多比良さんの言う、自分を素直に表現できる街を実現し、持続するためにも、肩の力を抜いて、自然体で取り組んでいきたいです。

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